ペットの健康管理では、水分補給はとても重要です。寒い時期は水を飲む量が少なくなりがちで脱水症状になりやすく、注意が必要です。今回は、ペットがしっかり水を飲めるようにする工夫をご紹介します。

1. ペットに必要な水分量とは?
犬や猫の1日に必要な水分量の目安は、
- 犬:体重1kgあたり約50ml
- 猫:体重1kgあたり約40〜60ml
例えば、5kgの犬なら250ml、4kgの猫なら160〜240mlが必要です。ただし、運動量や食事(水分量が多いウェットフードかどうか)によって変わります。
2. 水を飲ませる工夫
「うちの子、なかなか水を飲んでくれない…」そんな時に試せる工夫を紹介します。
✅ 容器を工夫する
- 材質や形状を変える:プラスチックよりも陶器やガラス製を好む子も
- 複数の場所に置く:水飲み場を増やして気軽に飲める環境を作る
✅ 水の質や温度を調整
- 新鮮な水をこまめに交換(最低1日2回)
- ぬるま湯を試す:冷たい水よりも飲みやすいことがある
✅ 食事に工夫をプラス
- ウェットフードを混ぜる:水分含有量が多いので自然に水分摂取量が増える
- 水でふやかしたフードを与える:特にシニア犬・猫におすすめ
- ペット用スープを加える:味がついて飲んでくれることも ※水がいたみやすくなるので、2-3時間で交換しましょう。
✅ 飲みやすい環境を整える
- 流れる水が好きな子にはペット用給水器(ウォーターファウンテン)
- 水飲み場の室温が寒くないように調節する
- 水飲み場の清潔を保つ:ぬめりがあると嫌がることも
- 高齢の子には低い位置のボウルを用意する(関節に負担をかけない)
3. こんな症状があれば要注意!
水をあまり飲まないと、脱水症状を引き起こす可能性があります。以下のような症状が見られたら、早めに病院へ相談しましょう。
🔺 脱水のサイン
- 皮膚をつまんでもすぐに戻らない
- 口の中が乾燥している
- 尿の回数が少ない、色が濃い
- 元気がなく、食欲も落ちている
まとめ
水分補給は、ペットの健康維持に欠かせません。「うちの子、水をあまり飲まないな」と感じたら、水の置き場所や容器、食事の工夫を試してみましょう。それでも改善しない場合は、病気の可能性もあるため、当院までご相談ください。